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私ども錫光は、一貫して全ての工程を手掛ける錫工房であることに、一種の誇りを持っています。
昔職人がたくさんいたころは、それぞれの工程を、分業してそれぞれに専業的に特化していました。
それは、量産を考えた場合、各工程熟練した技術を駆使し、流れ作業によりスムーズな生産が可能であったことは間違いありません。 |
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しかし、今日のように、個人の嗜好に多様性が出てきているところに、きめ細かく対応していくためには、必ずしも分業量産体制が良いとは限りません。
一見時代を逆向しているようですが、一貫して全ての工程を手掛けるやり方は、時代のニーズに合った方法ではないかと思います。 |
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1、鋳込み
錫を鉄鍋に溶かし、セメントで作った型に流し込み、ある程度の形をまず作ります。 |
2、ロクロ挽き
この工程が一番年季を必要とするところですが、鋳込んだ錫を、ロクロに取り付け回転させ、手バイトでリンゴの皮を剥くように削って成型します。 |
3、絵付け・エッチング
松脂が主成分の特殊なニスで、模様を手描き、薄い硝酸液に浸け腐食させます。 |
4、漆塗り
本漆に顔料を良く練りこみ、漆刷毛でまんべんなくその漆を塗り、余分な漆はむらのないよう拭き取ります。
一晩、室(むろ)に入れ、翌朝磨き上げます。必要に応じこの作業を繰り返します。 |
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錫は錆びない金属なので、手入れは簡単です。中性洗剤は使わずに、水かぬるま湯で洗い流し、柔らかい布で水滴が残らないように乾拭きしてください。汚れが目立つようでしたら、柔らかい布に練り状の歯磨き粉をつけて拭き取ってください。決して金ダワシやクレンザーなどは使わないでください。 昔のご隠居さんは、錫の茶筒を慈しむように毎日手でなでていたそうです。すると長い間に何とも言えない光沢が出たといいます。 そこまでしないまでも、使いこんでいただくことが、錫にとっては最も良いことと存じます。 なお、黒や弁柄、千歳グリーンなどの色のついた錫製品は、漆で装飾していますので、他の漆器同様、直射日光を避けてください。 |
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